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パワーラックを選ぶための3つのポイント|タイプ別バーベルラックを徹底解説

バーベルラックの選び方アイキャッチ
キンタ

こんにちは!キンタです。パワーラック(バーベルラック)の情報をまとめました。

バーベルトレーニングをするなら、絶対に必要なトレーニング器具と言えばパワーラック(バーベルラック)です。

でも、実際にバーベルラックをホームジムに導入しようと思っても、こんな風に悩んじゃいませんか?

  • タイプが色々あるぞ?
  • 選ぶ基準は?
  • バーベルラックの知識がない…

バーベルラックはタイプによって性能や特徴が異なります。また大型で値段も高いので、ポイントを抑えたうえで慎重に選ぶ必要があります。

実際私も、今使っているバーベルラックに決まるまで年単位で悩みました。

この記事では、バーべルラックのタイプごとの特徴や、選ぶ際のポイントを判りやすく解説します。バーベルラック選びに悩んでいる方は是非参考にして下さい。

また、バーベルラック以外のトレーニング器具の選び方も、別の記事でまとめてあります。興味のある方はこちらもどうぞ。

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タイプ別の特徴とメリット・デメリット

バーベルラックのパーツ名

バーベルラックは、ベンチプレス・スクワットなどのバーベルトレーニングを効率よく安全に行うためのトレーニング器具で、Jフックやセーフティーバーなど、バーベルを支えるパーツで構成されています。

また形状や機能により、5つのタイプに分類されます。

キンタ

各タイプの特徴とメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう!

パワーラックの特徴

パワーラックはボックスタイプのバーベルラックです。

ボックス形状のため重心が安定しており、またセーフティーバに途切れがありません。そのためバーベルトレーニング中にバランスを崩しても、確実にセーフティーバーがバーベルを受け止めてくれるので、安心してトレーニングできます。

またオプションパーツが豊富なので、バーベルラック以外の機能を追加することができます。

一方、その大きさがネックです。スペースや床の補強など、設置環境に特に気を配る必要があります。またバーベルラックの中で1番高額です。

床の補強に関しては、「ホームジムは床が抜ける?」床補強が絶対に必要な3つの理由の記事で詳しい内容をまとめました。

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パワーラックのメリット

  • セーフティが途切れない
  • 箱型だから安定している
  • セーフティのタイプが選べる
  • チンニング・ディップスオプション
  • ケーブルオプション
  • プレートストレージ

パワーラックのデメリット

  • 大きくてスペースを圧迫する
  • 重たいので床への負担が大きい
  • 照明やクーラーに干渉する
  • 一人では組み立てが難しい
  • 値段が高額

ハーフラックの特徴

ハーフラックは、支柱の数を減らしてパワーラックよりコンパクトになったバーベルラックです。

パワーラックほどスペースを圧迫しないので、省スペースなホームジムを目指す方におすすめです。

またパワーラック同様、オプションパーツで後から機能を追加できます。

一方、セーフティーバーが途切れてしまうので、トレーニングの安全度はパワーラックに劣ります。

そのためハーフラックを選ぶさいは、セーフティーバーの長さが重要なポイントになってきます。

ハーフラックのメリット

  • パワーラックよりコンパクト
  • チンニング・ディップスオプション
  • ケーブルオプション
  • プレートストレージ
  • パワーラックより値段が安い

ハーフラックのデメリット

  • パワーラックに比べセーフティーの長さが不安
  • パワーラックより不安定
  • 照明やクーラーに干渉する
  • 一人では組み立てが難しい

ベンチ台の特徴

ベンチ(ベンチプレス)台は、バーベルラックとしての機能をベンチプレス一本に特化させたデザインとなっています。

トレーニングベンチとバーベルラックが一体化した構造のため、トレーニングベンチを別口で購入する必要がありません

また他のバーベルラックと比べ支柱が低いため、高さによる圧迫感や照明への干渉を気にする必要がなく、さらに軽量で移動させやすいというメリットがあります。

一方、ベンチと一体化している都合上、ベンチプレス以外のトレーニングへの応用が効かず、機能追加のオプションパーツもほとんどありません。またセーフティーが別パーツであることが多く、ラックとしては少し不安定です。

ベンチ台のメリット

  • ベンチプレスに特化している
  • トレーニングベンチとセット
  • 高さが低く圧迫感がない
  • 他のバーベルラックより軽い
  • 値段が比較的安い

ベンチ台のデメリット

  • 他のトレーニングに応用が効かない
  • ベンチとラックが一体化している
  • セーフティが別パーツで不安定
  • プレートストレージがない
  • オプションパーツがほとんどない

スクワットスタンドの特徴

スクワットスタンドはハーフラックの亜種で、ハーフラックからパーツや機能を省略し、スクワットに特化たバーベルラックです。

構成パーツが少ないので、ハーフラックよりさらにコンパクトで省スペースで、値段も安めです。

一方、上部の連結パーツがないなど構成パーツ・オプションパーツも少ないので、他のトレーニングへの応用があまり効かないというデメリットも抱えています。

スクワットスタンドのメリット

  • スクワットに特化している
  • ハーフラックよりコンパクトで省スペース
  • 値段が比較的安い

スクワットスタンドのデメリット

  • ハーフラックほど応用が効かない
  • パワー・ハーフラックより不安定
  • セーフティが短い
  • プレートストレージがない
  • 上部連結バーがないのでチンニングができない
  • オプションパーツが少ない

コンボラックの特徴

コンボラックは、ベンチ台とスクワットスタンドの機能をミックスさせたバーベルラックです。

ベンチ台同様トレーニングベンチがセットなので、別口で購入する必要がありません。

また、レバーアクションでバーベルを設置したまま高さを調整したり、バーベルラックの横幅自体を調節するなど、他のバーベルラックにはない機能のあるモデルも販売されています。

一方、上部の連結パーツがないためチンニングなどぶら下がるタイプのトレーニングができなかったり、オプションパーツが少ないというデメリットがあります

またレバーアクションなどの機能のあるモデルだと、パワーラック並みに高価です。

コンボラックのメリット

  • ベンチ台とスクワットスタンドの機能
  • トレーニングベンチがセット
  • トレーニングベンチが取り外せる
  • レバーアクションの高さ調節など他にはない機能

コンボラックのデメリット

  • 上部連結バーがないのでチンニングができない
  • オプションパーツが少ない
  • プレートストレージがない
  • 値段が高い

安全性やトレーニングのバリエーションなどを考えるとパワーラックが一番ですが、スペースや天井の高さなど部屋の環境次第で置けるバーベルラックは変わってきます。

ホームジムのスペースに関しては別の記事でまとめてあるので、興味のある方はこちらもどうぞ。

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キンタ

さて、次はバーベルラック選びのポイントを紹介します!

バーベルラックを選びで重要な3つのポイント

まずは、「バーベル選びで、最低限これだけは抑えたい!」という重要なポイントが以下の3つです。

  • バーベルラックの耐荷重
  • バーベルラックの横幅
  • セーフティーバー

詳しく見ていきましょう。

バーベルラックの耐荷重

耐荷重はバーベルラックのフレームが、どれくらいの重さに安全に耐えられるかの目安で、バーベルMAX重量×1.5倍ぐらいの耐荷重がおすすめです。

「バーベル重量分の耐荷重で十分じゃないの?」と思うかもしれませんが、あくまで静止状態の数値です。実際にトレーニングするとバーベルに勢いが付くため、瞬間的な荷重はバーベルの重量以上です。

たとえば150kgのバーベルを10cmの高さから落下させると、瞬間的な荷重は214kg以上。30cmだと、なんと260kg以上になります。安全面を考えると、150kgのバーベルでも耐荷重200~300kgのバーベルラックが欲しいところです。

ちなみに、家庭用の軽くてコンパクトなバーベルラックの耐荷重は150~200kg、準業務用といわれるフレームのしっかりしたものだ300~400kg。ジムに置いてある完全業務用のバーベルラックは、耐荷重500kg以上もあります。

バーベルラックの耐荷重と価格のイメージ
区分耐荷重値段
家庭用150~200kg3~10万円
準業務用300~400kg15万~30万円
業務用500kg~50万~100万円

フレームの横幅

バーベルラックのフレームの横幅は、使えるバーベルやトレーニングが変わってくるので、特に重要なサイズです。

サイズバーベルトレーニング
横幅がせまい色々なサイズのシャフトに対応手幅がせまく限定される
横幅が広い長いシャフトしか使えない自由度が高い

たとえば、バーベルラックの横幅がせまければフレームに干渉しないので、色々な長さのシャフトに対応できます。

一方、横幅が広いバーベルラックだと対応するバーベルが限定され、シャフトの長いバーベルしか使えません。

しかし横幅がせまいバーベルラックは、内側のスペースまでせまくなってしまいます

手幅を広く取れないため、ベンチプレスでもナローグリップ(せまい手幅)になるなど、トレーニングが制限されてしまうデメリットがあります。

逆に横幅の広いバーベルラックであれば、シャフトが長いバーベルしか使えませんが、トレーニングの自由度が上がります

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バーベルラックの横幅は、バーベルorトレーニングに対応したものを選ぶことが重要です

セーフティーバー

セーフティーバーは、支えきれなかったバーベルを受け止めるパーツで、性能次第でトレーニングを安全に行えたり、限界を攻めたトレーニングができるようになります。

バーベルラックのタイプや、セーフティーバーの種類によって特徴や性能が違うので、ひとつずつ見ていきましょう。

パワーラックのセーフティーバー

パワーラックのセーフティーバーは、両端を支柱が支えているため途切れ1番安全です。前後にバランスを崩しても、支柱とセーフティーバーが確実にバーベルを受け止めてくれます。

また、パワーラックのセーフティーバーは以下の3タイプに別れます。

強化ナイロン繊維などで作られたおすすめのセーフティー
鋼鉄製で頑丈なセーフティー。
鋼鉄のパイプ型のセーフティー、支柱の穴に貫通させて設置する。

これは好みが分かれる部分ではありますが、トータルで考えるとストラップタイプのセーフティーバーがおすすめです。

強化ナイロン製ですが、鋼鉄製のセーフティーバー同様に数百キロの耐荷重があります。また消音力が高いので、バーベルを落としても鉄がぶつかる甲高い衝撃音がありません。重量が軽いので、気軽に付け外しできるのもポイントです。

次点は、頑丈なノーマルタイプのセーフティーバーです。パイプ貫通式は穴に通す形状のため、前に広いスペースがないと使えないうえ、耐久力も低いので、あまりおすすめできません。

その他バーベルラックのセーフティーバー

パワーラック以外のセーフティーバーは長さが重要です。最低30cm~できれば50cm以上あれば安心してトレーニングできます。

パワーラック以外のバーベルラックは、前後両方の支柱での支えがない分、トレーニングでは余力を残してバーベルの降ろす位置をコントロールする必要があります。

セーフティーバーが短いほど、しっかりとコントロールする必要があるため、限界を攻めたトレーニングが難しくなります。逆にセーフティーバーが長いほど、安全にバーベルを降ろせるエリアが広がるので、ギリギリまで力を振り絞れます。

キンタ

セーフティーバーの長さは、安全とトレーニング効率両方の面から重要なポイントです。

バーベルラックのこだわりポイント

ここからは、バーベルラックをもっと細かく比較するための、こだわりポイントも紹介します。

  • ラック刻み幅
  • Jフック(Jカップ)の形状
  • プレートストレージ
  • 追加オプション
  • フレームの表面塗装
  • トレーニングベンチとの相性
  • デザインの格好良さ
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こちらも、ひとつずつ見ていきましょう

ラック刻み幅

「ラック刻み幅」とは、Jカップやセーフティーバーの高さを1段調節する時の幅です。

バーベルをラックから持ち上げたり戻す動作に直接影響するので、より幅が短く細かい調整ができるバーベルラックの方が優秀です。

たとえばベンチプレスは、肘を軽く伸ばしただけでバーベルを取れる高さにバーベルをセットするのがベストです。

バーベルの位置が高すぎると、バーベルを取るときにフォームが崩れ、逆に低すぎると腕が疲れてしまいます。これでは肝心のトレーニングでパフォーマンスを発揮できません。

バーベルの丁度良い高さは、数センチ単位で変わってくるので、より細かく調節できるほど効果の高いトレーニングができます

キンタ

高さ調節の間隔は3cm以下がおすすめです。

Jフック(Jカップ)の形状

「Jフック」はトレーニング時にバーベルをひっかけておくパーツで、このパーツの形状もこだわりポイントです。

おすすめの形状は、フック部分が低いタイプです。

フック部分が高い方がバーベルをしっかり保持できて安全そうですが、ラックアップするさいに持ち上げる距離が、フックの高さ分だけ長くなってしまいます。そのため、フォームが崩れたり余計な力を使ってしまうので低い方がトレーニングしやすいのです。

またフック部分の奥行きは、種目や個人の好みによります。

ベンチプレスなどラックアップしやすさ優先の種目なら、短い方が安定します。逆にスクワットなどで、バーベルの戻しやすさを優先するなら、奥行が長い方が使いやすいでしょう。

またメーカーによっては、オプションで選べるローラータイプのJフックがおすすめです。

ローラータイプのJフックは受けの底面部分がローラーになっているのでバーベルがスムーズに動きます。そのためバーベルが高重量になっても、ストレスなく位置調整ができます

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普通のJフックより高額ですが、おすすめです!

追加オプション

バーベルラックに機能を足せる、追加オプションの豊富さも大事です。

バーベルラック1台で、バーベル以外のトレーニングも可能となります。別々にトレーニング器具を買うより安く済み、貴重なスペースも節約できます。

代表的なオプション

  • チンニングバー
  • ディップスバー
  • ラットプル(ケーブル)

フレームの表面塗装

バーベルラックのフレームの表面塗装は、粉体塗装がおすすめです。塗装自体はトレーニングに直接影響しませんが、バーベルラックを長持ちさせる重要なポイントです。

粉体塗装

粉末状の塗料を吹き付け、高温で焼き付けて定着させる塗装方法。

普通の溶剤塗装だと費用は安く抑えられますが、粉体塗装と比べ塗膜が薄く強度も期待できません。バーベルやプレートがこすれると簡単に跡がつき塗装もはがれやすいです。フレームの素材は鉄なので、塗装がはげた部分からサビていきます

塗装の層が厚い、また強度が高く柔軟性がある。また耐蝕性にも優れサビにくいのでフレームが長持ちする。費用が高いのが難点。塗料で均一に塗られているため光沢感があり、費用も安い。一方、塗膜が薄く傷がつきやすく、そこからサビてしまう。
キンタ

見た目の問題もそうですが、長く使うなら粉体塗装されたバーベルラックです。

トレーニングベンチとの相性

バーベルラックとトレーニングベンチの相性によっては、トレーニングに支障をきたす場合があります。

特に支柱が下部で繋がっているタイプのラックと、脚が前後に大きいタイプのベンチは、お互いのフレームが干渉して、丁度良いポジションにベンチを設置できない可能性があります。

ベンチとバーベルラックを同じメーカー・フィットネスブランドで統一するのであれば、干渉しにくいデザインになっているはずですが、別々に購入するのであれば、フレームが干渉しない形状を選ぶ必要があります。

キンタ

購入する前に、ラックとベンチのサイズや形状をしっかり確認しておきましょう。

プレートストレージ

プレートストレージは、使っていないプレートを収納するパーツです。

バーベルラックにプレートストレージがあると、バーベルとプレートの位置が近くなるため、重量変更のさいプレートの付け外しがスムーズにおこなえます。

逆にストレージがないと、別でプレート収納用のプレートツリーを購入するか、床に重ねて直置きすることになります。プレートの付け外しに時間がかかる上、貴重なスペースがプレートで埋まってしまいます。

トレーニング効率やスペースのことを考えると、プレートストレージを付けた方が便利です。一方ストレージを付けられるバーベルラックは、支柱の数が多くなるため少し大型になってしまうのが欠点です。

デザインの格好良さ

1番後回しになるかもしれませんが、バーベルラックのデザインも馬鹿にはできません。

他のトレーニング器具やトレーニングウェアにも共通することですが、格好良い方がモチベーションになります。

キンタ

性能や価格が同じなら、自分のセンスにマッチしたデザインを選びましょう。

まとめ

改めてバーベルラックの選びのポイントと、こだわりポイントをまとめます。

重要ポイント

  • バーベルラックの耐荷重
  • フレームの横幅
  • セーフティーバー

こだわりポイント

  • ラック刻み幅
  • Jフック(Jカップ)の形状
  • 追加オプション
  • フレームの表面塗装
  • トレーニングベンチとの相性
  • プレートストレージ
  • デザインの格好良さ

流石に全てを満たすバーベルラックを選ぶのは、予算の面を考えるとかなり大変です。

現実的には3つの重要ポイントをおさえ、自分のトレーニング次第でこだわりポイントを選考基準に入れるのがおすすめです。

なお、実際にバーベルラックを導入するさいは、先に床補強をするなど手順を踏まないと器具を買ってから後悔します

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  • この記事を書いた人

キンタ

元転勤族のサラリーマン。しょっちゅう部屋がかわるので、その度に新しくホームジムを構築し、スポーツクラブも10店舗以上渡り歩く。現在は今までの経験を元に、自慢のマイトレーニングルームからフィットネス情報を発信。モットーは「健康的にデカク!」

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