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こんにちは!キンタです。今回はバーベルベンチプレスとダンベルベンチプレスの違いについて解説します。
ベンチプレスはバーベルで行う普通のベンチプレスと、ダンベルで行うダンベルベンチプレスの2種類があります。
どちらも大胸筋を鍛えるのに効果的で、たくましい上半身が手に入る人気種目ですが…
- バーベルは効率よく鍛えられる
- ダンベルは筋肥大に効果的
- バーベルは怪我が心配…
- ダンベルは高重量が使えない…
など、色々な情報があるので、結局どっちが良いのか、そしてどう違うのかが気になりますよね?
そんな疑問に答えるため、バーベルベンチプレスとダンベルベンチプレスの違いを比較検証していきます。各ベンチプレスのメリット・デメリット、効果の違い、注意点なども解説するので、ぜひ今後のベンチプレスの参考にしてください。
目次
バーベルベンチ・ダンベルベンチどちらも優秀な胸トレーニング
結論から言うと、どちらもおすすめの大胸筋のトレーニングで、どちらがより優れているという訳ではありません。
たとえば、筋力アップならバーベルベンチプレスが優秀で、筋肥大ならベンチプレスに分があるなど、どちらにもメリット・デメリットがあります。
また、発信者によっては「上級者はダンベルで、初心~中級者はバーベル」などという情報もありますが、少なくとも9割以上のトレーニーにはどちらも重要な胸トレーニングです。トレーニングの段階でどちらか一方だけを選ぶ、というのもおすすめしません。
バーベル・ダンベル両方のベンチプレスの特徴をしっかりと把握して、目的によって使い分けるのが1番大事です。
では、改めて各トレーニングのメリット・デメリットから解説していきます。
トレーニングのメリット・デメリット
バーベルで行うベンチプレスと、ダンベルで行うベンチプレスはそれぞれにメリット・デメリットがあります。使い分けるためにも、まずはそこから見ていきましょう。
バーベルベンチプレスのメリット・デメリット
バーベルベンチプレスは…
高重量のバーベルで、大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋を同時に鍛えられるコンパウンド(複合関節)種目です。上半身の種目ではありますが、体幹・脚の力を使えるため、上級者になると体重の倍以上の重量も扱えます。
多くの筋肉を複数同時に鍛えられるため、非常に効率の良いトレーニング種目でもあります。
バーベルベンチプレスのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 筋力を鍛えられる
- 高重量が扱える
- 神経系を鍛えられる
- 複数の筋肉を同時に鍛えられる
デメリット
- フォームの習得が難しい
- 可動域がせまい
- 高額な設備が必要
- 筋肉の左右のバランスが悪くなる
ダンベルベンチプレスのメリット・デメリット
ダンベルベンチプレスは…
ダンベルで主に大胸筋をメインで鍛えられるコンパウンド種目です。ウェイトが左右で独立しているため、体幹の筋肉が使えずベンチプレスほどの重量はあつかえませんが、三角筋前部・上腕三頭筋の関与も減らせるため、より大胸筋にフォーカスした鍛え方ができます。
また、ウェイトの自由度が高いため、筋肉の可動域を広く使ったトレーニングが可能です。
メリット
- 筋肥大を狙える
- 可動域が広い
- 大胸筋に集中できる
- ベンチとダンベルがあればできる
- 筋力の左右バランスを合わせられる
デメリット
- 高重量が扱えない
- 時間効率が悪い
メリット・デメリットを元に、それぞれを深堀していきます。
ベンチプレスは筋力・ダンベルプレスは筋肥大
メリット・デメリット部分で紹介しましたが、バーベルベンチプレスは筋力を、ダンベルベンチプレスは筋肥大を狙える種目です。
バーベルベンチプレスは、高重量で神経系が発達する
バーベルベンチプレスは高重量があつかえるため、神経系を発達させ筋力を伸ばすことができます。
筋力は、筋肉の大きさも必要ですが、1度に動員できる筋線維の数も重要です。そして、この筋線維の動員数は神経が関係しており、高重量のトレーニングによって神経を発達させ1度に動員できる筋線維の数を増やすことができます。
神経と筋線維の関係は、プロジェクトをこなすグループのリーダーとメンバーとの関係に似ています。
メンバーの数や能力が一緒でも、グループを統率するリーダーの力量(神経)によって、やる気を出して動いてくれるメンバー(筋線維)の数が変わるので、プロジェクトの成果も変わってきますよね?
そしてリーダーの統率力は、より大きなプロジェクトの経験(高重量のトレーニング)を積ませることでアップし、1度に動員できるメンバーの数(筋線維)も多くなり、より大きな成果(筋力)を出せます。
バーベルベンチプレスでは、ダンベルベンチプレス(片手)の約2.4倍の重量があつかえます。そのため、より重たい重量で神経系を発達させ、筋力を伸ばすことができるのです。
なお、ダンベルプレスの重量と回数から、バーベルベンチプレスの1RMを計算できます。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
ダンベルベンチプレスは、可動域が広くストレッチがかけられる
ダンベルベンチプレスは、筋肉の可動域を最大限に使えるため筋肥大に効果的です。
あつかう重量が同じなら、より筋肉を大きく伸び縮みさせるトレーニングの方が筋肥大の効果が高いとされています。
たとえば、膝の屈伸運動でも、腰をチョコンと下げて伸ばす運動より、腰をしっかり落として方が効果が高いのは、直感的に判ると思います。
ウェイトトレーニングも同様です。特に、ウェイトの重りに耐えながら筋肉が伸ばされるストレッチによる機械的刺激は、複数の研究から筋肥大に効果的とされています。
バーベルではウェイトを繋ぐバーが邪魔をするため移動距離が短くなり、あまり筋肉を伸縮させることができません。一方、ダンベルでのベンチプレスは、トップではダンベルがくっつくほど高く、ボトムでは胸のラインより深く降ろせるため、筋肉の可動域を目いっぱい使った筋肥大に効果的なトレーニングができるのです。
筋力の限界値は筋肉の大きさに依存し、継続的に筋肥大をさせるためにはより重たいウェイトを使うための筋力も必要なため、どちらもバランスよくトレーニングに取り入れるのをおすすめします。
鍛えられる筋肉の違い
バーベルベンチプレスは1度にたくさんの筋肉を鍛えられる
バーベルベンチプレスは、上半身の筋肉を同時に鍛えられる種目です。
メインで使われるのは、やはり大胸筋ですが、それ以外にも三角筋前部、上腕三頭筋。さらに刺激は小さいですが、小胸筋・前鋸筋・腹筋、さらには広背筋・脊柱起立筋と、上半身の筋肉を1度に鍛えることができます。
1種目でたくさんの筋肉を鍛えられるため、短時間で効率的にな筋力トレーニングが可能となります。時間が取れない方や、長時間集中力の続かない方にはもってこいの種目です。
ダンベルベンチプレスは胸にフォーカスできる
ダンベルベンチプレスは、大胸筋を集中的に鍛えることができます。
正確に言えば、バーベルベンチプレスと比べ他の筋肉での補助が弱いため、結果的に胸に負荷が集中するのです。
他の筋肉の補助が弱い理由は、ダンベルが左右で独立しているためです。バーベルは1本で繋がっているため、体幹や脚の筋肉の力が分散しません。一方、ダンベルは左右で分かれているため、力が左右に逃げてしまいます。
そのため、ダンベルには胸から先の筋肉しか使えず、大胸筋にフォーカスしたトレーニングとなるのです。良く言えばフォーカスですが、逆に言えば他の筋肉のトレーニングを別に行う必要も出てきます。
また、ダンベルベンチプレスは左右の大胸筋が独立して力を発揮するため、左右の筋量や筋力差を整えバランス良く鍛えられるというメリットもあります。
複数の筋肉を狙って効率よく時短トレーニングならバーベル、筋肉を部位ごとに鍛え分けたいならダンベルと、ターゲットとする筋肉で使い分けることができます。
次は、ベンチとダンベルプレスの注意点も見ていきましょう。
ベンチプレスの怪我に関して
ベンチプレス系のトレーニングに限りませんが、間違ったトレーニングでは怪我してしまう可能性があります。
バーベルベンチプレスはフォームを組めないと肩を傷める
バーベルベンチプレスで怪我をするトレーニーはたくさんいます。
私もトレーニング初期に肩をやりました。
特に間違ったフォームによる肩の怪我、インピンジメン症候群が多いです。
インピンジメント症候群
肩峰と上腕骨に、棘上筋や肩峰下滑液包がはさみこまれたり、衝突し炎症を起こす症状。
肩関節は自由度が大きいわりに、骨や腱の隙間が小さくギリギリな構造です。そのため肩関節を前に出したベンチプレスなど、構造的に無理な動作を行うと、肩関節の骨に周りの組織が巻き込まれたり、衝突してしまうのです。
ベンチプレスの基本フォームは、胸を張り肩が前に出ない状態をキープする必要があります。そのためには、肩甲骨を腰方向に下げ固定するのですが、日常生活では馴染みのない身体の使い方なので、感覚をつかむのに時間がかかります。
トレーニング初期は、高重量があつかえないため間違ったフォームでも、それほど負担はありません。しかし、正しいフォームを習得できないまま重量を更新し続けると、肩関節が負担に耐えらえず、高確率でインピンジメントを起こしてしまいます。
1度インピンジメントになると治るまに数ヶ月はかかります。その間、肩を使うトレーニングができくなってしまうので、肩甲骨を下げる感覚をつかむまでは、無理に重量を求めないようにしましょう。
また、フォームの左右バランスが悪い状態で無理やり続けていても、片側の腕や肩に負担がかかって怪我をする場合もあるので要注意です。
ダンベルプレスはストレッチで肩を傷める
ダンベルプレスは、それほど高重量があつかえません。そのため、挙上時に肩が前に出て怪我をするケースはまれですが、逆に降ろしたさいのストレッチを意識しすぎて上腕二頭筋長頭腱炎を起こす危険があります。
上腕二頭筋長頭腱炎
上腕二頭筋長頭に繋がっている腱と、上腕骨のくぼみあたりが擦れて起こる炎症。
主に野球の投球・バレーのアタック・テニスのサーブなど、腕をおおきく後ろに振りかぶるスポーツで良く見られる症状で、肩が前に強く引っ張られ、上腕二頭筋長頭腱が伸ばされ過ぎるのが原因のひとつです。
ダンベルベンチプレスでストレッチを意識して、過度にダンベルをおろすと、大胸筋に加えて肩が伸びてしまいます。本来であれば、ダンベルのグリップが胸のラインより少し下ぐらいで充分なストレッチがかかり、それ以上に降ろすと肩に痛みがくるはずです。
この痛みを大胸筋が伸ばされているストレッチの痛みと勘違いし、過度に深く降ろし続け怪我をしてしまうのです。
ただし、インピンジメントと上腕二頭筋長頭腱炎はどちらにも起こりえる賞状です。間違ってフォームや無理な重量設定でトレーニングを続けると、腱板損傷を起こす可能性もあるので要注意です。
最後は、ホームジムでベンチプレスを行うさいの費用やスペースに関してです。
ベンチプレス、ホームジムでの費用やスペースの問題
ベンチプレスにはバーベル・ダンベルなどのウェイトトレーニング器材が必要です。重量のある機材のため結構な費用がかかり、また設置するスペースなどをクリアしなくてはなりません。
ダンベルベンチプレス|3万円と1畳
- ダンベル
- トレーニングベンチ
- スペース1畳
ダンベルプレスは、ダンベルとトレーニングベンチ、そして1畳程度のスペースが必要です。60kgのダンベルセットで20,000円、トレーニングベンチで10,000円、費用は約30,000円ほどかかります。
製品 | 参考費用 | |
ダンベル | iROTEC/ラバーダンベル60kgセット | 23,650円 |
トレーニング ベンチ | iROTEC/ラバーダンベル60kgセット | 9,900円 |
ダンベルとトレーニングベンチはホームジムの基本セットです。他のトレーニングも応用できるので、ベンチプレスに限らずそろえたいトレーニング器具ですね。
どうしても費用が捻出できない場合は、最悪ダンベルだけでも買ってください。厚めの雑誌を3冊ほどまとめて高さを作れば、肘を降ろせるスペースができるため、ベンチがなくてもダンベルプレスは可能です。
バーベルベンチプレス|6万円と2畳
- バーベルセット
- トレーニングベンチ
- バーベルラック
- スペース1畳
バーベルベンチプレスになると、バーベルセット・トレーニングベンチはもちろんですが、高重量のバーベルをあつかうため、バーベルをセットできる機能と、バーベルを受け止めるセーフティーバのついたバーベルラックが必須です。
バーベル100kgセットで40,000円、トレーニングベンチ10,000円、バーベルラック15,000円、安く抑えても6~7万円前後はかかってしまいます。
製品 | 参考費用 | |
バーベル | iROTEC/アイアンバーベル100kgセット | 39,600円 |
トレーニング ベンチ | iROTEC/ラバーダンベル60kgセット | 9,900円 |
バーベルラック | LEADING EDGE/ベンチプレスラック | 15,800円 |
また、バーベル・バーベルラックはかなり大型のトレーニング器具です。設置して実際にトレーニングするには、スペースを最低2畳は確保する必要もあります。
バーベルベンチプレスとダンベルベンチプレスのまとめ
以上、バーベルベンチプレスとダンベルベンチプレスの違いを紹介させていただきました。改めてまとめです。
バーベル ベンチプレス | ダンベル ベンチプレス |
高重量で筋力アップ | 可動域が広く筋肥大 |
複数の筋肉を同時に 時短トレーニング | 大胸筋メイン |
左右の筋力バランス が悪いと怪我をする | 左右の筋力の バランスが取れる |
フォームが悪いと インピンジメント症候群 | ダンベルを下げ過ぎると 上腕二頭筋長頭腱炎 |
バーベル・バーベルラックが 高額&スペースが必要 | ダンベル・ベンチだけなので 費用・スペースを抑えられる |
どちらのベンチプレスも優秀な胸のトレーニング種目なので、それぞれのメリットを活かして、たくましい胸板を手に入れて下さい。
費用・スペースの関係上、ダンベルベンチプレスになるホームトレーニーの方が多いとは思いますが、自宅でできるバーベルベンチプレスは控えめに行って最高です。頑張ってどちらのベンチプレスも行える環境を整えてみてください。