こんにちはキンタです。この記事ではレバーアクションベルトの、こんな疑問を解決します。
レバーアクションベルトの疑問
- どんなベルトなのか?
- 普通のトレーニングベルトとの違いは?
- どのベルトを選べばよいのか?
皆さん筋トレのときにトレーニングベルト・パワーベルトは使っていますか?
トレーニング用のベルトは、トレーニング効率アップ・怪我の予防などメリットだらけなので、ぜひ用意しておきたいトレーニングギアです。
中でも、高重量のバーベルトレーニングをする方には、断然レバーアクションタイプのベルト。値段が高く少々ハードルの高いトレーニングギアですが、その性能はピカイチ。今まで使っていた普通のトレーニングベルトには戻れなくなると思います。
しかし、普通のトレーニングベルトなら備品で置いてあるジムは多いですが、レバーアクションタイプのベルトを貸してもらえるジムは聞いた事がありません。
未体験の方が多いので、「普通のベルトと何が違う?」「レバーアクションベルトのどこが良いの?」と、考えてしまいますよね?
実際私も、自分で購入するまで実物を見たことがありませんでした。
この記事では、レバーアクションベルトに興味はあるけど、特徴が良く判らない方のため、特徴(メリット・デメリット)、選び方などを詳しくまとめました。おすすめのレバーアクションタイプのパワーベルトも紹介するので、購入時の参考にして下さい。
また、トレーニング初心者で最初のトレーニングベルトを探している方は、こちらの記事もどうぞ。
レバーアクションベルトの特徴(メリット・デメリット)
レバーアクションベルトとは、腹圧を高めトレーニング効率をアップさせたり、物理的な腰の保護を行い怪我を防ぐためのトレーニングベルト・パワーベルトの一種です。
ベルトのバックルにワンタッチで起こせるレバーがついており、ベルトの脱着が瞬時に行え、セットからレスト(休憩)へ切替る際のストレスがなくなります。また、ベルトが分厚く腰をガッチリと守れるため、高重量のパワーリフティングをメインとするトレーニーに人気があります。
レバーアクションベルト | 普通のトレーニングベルト | |
バックル | ワンタッチ レバーアクション | 脱着が面倒 ピン留め式 |
厚み | 厚い 10~13mm | 薄い 5~8mm |
レバーアクションベルトの特徴を私の経験を踏まえより詳しく、メリット・デメリット両面から解説します。
ワンタッチで素早くベルトを装着できる
レバーアクションベルト最大のメリットは、面倒なベルトの締め付けを、素早くワンタッチで行えるところです。
普通のトレーニングベルトは、衣服用と同じピン留めタイプのバックルが使われています。しかし構造が同じでも、トレーニング時には腹圧を高めるため、衣服用ベルトよりも強く締め付ける必要があります。
ピンをベルトの穴に通すためには腕力頼り。ベルトを強く引っ張り、強引にベルト穴に通す必要がありますが、
ピンが上手く穴に通らないときは結構なストレスです。
ギリギリと締め付けながら穴に通す必要がなく、ストレスフリーで装着できます。
レストに入るときにストレスなく外せる
また、トレーニングのセット間にベルトを外してレスト(休憩)に入る際もスムーズです。
通常トレーニングのレスト中は、ベルトを外したり緩めたりで、身体を楽にしますが。高重量のスクワット・デッドリフトのセットを終えた直後は、体中の酸素が消費されフラフラ。ベルトを緩めるのも大変です。
これが普通のピン留めタイプのバックルだと、外すのも一苦労。疲れた身体に鞭打って、なんとか外そうとしますが、上手く力が出せずピンがなかなか抜けずイライラした経験は、私だけではないでしょう。
スクワット・デッドリフトのセット直後、スグにベルトを外せるのが嬉しいです。
ベルトが分厚く腹圧補助・腰の保護性能が高い
レバーアクションベルトの特徴として、ベルト自体が硬く分厚く強い腹圧をかけられるため、トレーニング効果や腰の保護力が高いことがあげられます。
腹圧とは?
腹圧とは、腹腔内圧とも呼ばれ、腹部の筋肉を収縮させることで腹腔内の圧力を高める状態のことです。この腹圧を高めることで、体幹の安定性が増し、様々な運動のパフォーマンス向上やケガ予防に繋がります。
通常のトレーニングベルトの厚さは5mm程度、腰側のサポートが入っている分でようやく10mmに届くかどうかです。適度に柔らかくしなるため、動きやすくはあります。しかし、その分腹圧が弱く、お腹や腰を締め付ける力はあまり強くありません。
レバーアクションベルトは普通のトレーニングベルトより高額
トレーニング用のベルトはトレーニングギアの中でも高い方ですが、レバーアクションベルトはその中でも特に高額です。
普通の革製トレーニングベルトの平均価格は6,000円前後、ナイロン製など素材を選ばなければ2,000円台のものまであります。対して、レバーアクションベルトは安くて10,000円前後。トップメーカーの製品だと40,000円を超えてきます。
値段に見合う性能なんですが…
10,000円まで行くと気軽に購入できる金額ではありませんね。
レバーアクションベルトは締め付けの調節が難しい
レバーアクションベルトは、フックを通す穴が1カ所しかないタイプが多いため、締め付けの調節が困難です。
レバーアクションベルトのバックル位置はネジで固定されているため、サイズ調節をする場合、ドライバーで外して行う必要があります。
そのため「お腹がはっているから少し緩く巻く」のような、状況に応じた微調節が効かないのです。
体型に合わせてベルトを装着するのではなく、ベルトサイズに身体を合わせなくちゃいけません。
レバーアクションベルトは身体を動かしにくい種目がある
レバーアクションベルトは、そのぶ厚さのため、いくつか適さない種目があります。
たとえばベンチプレス。ベンチに身体を横たえるときは、身体をひねってバーベルの下に身体をくぐらせる方が多いと思いますが、レバーアクションベルトだと身体をひねることが困難です。腰回りがガチガチなため、動きが制限されセットポジションに入るのに苦労します。
他にも、ショルダープレスなどベンチに背中を付けるタイプの種目も苦手です。背中とベンチシートの間にゴツゴツした感触があり、収まりがよくありません。
スクワット・デッドリフトなど、自分の脚で身体を支える種目にはぴったりなんですが、ベンチに身体を預ける種目全般との相性が良くありません。
レバーアクションベルトは性能の代わりに携帯・収納性を犠牲にしている
レバーアクションベルトはベルトが分厚いため、持ち運びや収納が大変です。
普通のトレーニングベルトの厚みは5mm前後で充分にしなるため、コンパクトにまとめてバッグの入れることができます。重さも数100グラムなので、フィットネスクラブ・スタジオに自前のベルトを持参するのが簡単です。
レバーアクションベルトの厚さは、最低でも10mm以上、重量も1〜1.5kgとかなりの重量もあります。ちいさくまとめても、30cm以下にはならず、携帯するには容量の大きなボストンバックやリュックが必要です。
また、使わないときも平置きだと場所をとるため、私はピンチ付きのハンガーでハンガーラックにかけて保管しています。
パワーリフティング国際大会に使えるIPF認定品が少ない
レバーアクションベルトをパワーリフティングの国際大会で使う場合、IPFの認定を取得している必要があります。
IPFとは?
国際パワーリフティング連盟(International Powerlifting Federation、略称:IPF)は、世界中のパワーリフティング競技を統括する国際的なスポーツ組織です。国際大会ではIPF認定を受けたトレーニングギアでないと使用できません。
IPF認定のレバーアクションベルトは通常品より高額ですが、その分性能は折り紙付き。ちなみに、SBDや鬼から出ているレバーアクションベルトならIPF認定を取得しています。
ただし、JPA(日本パワーリフティング協会)主催の国内大会なら、認定品でなくとも規定にそった製品であれば問題なく使用できます。
JPAで使用可能なトレーニングベルトの規定
(a)素材と構造
- ベルトは皮またはビニール・ナイロン製のもの、1層もしくは2層以上の場合には、接着剤または縫い合わせ均一になっていること。(背の部分だけが厚くなっているようなものは使用できない) ただし、全国規模競技大会・ブロック地区競技大会を除く地方大会では、主管協会に委ねる。
- 補強の目的でパッド、金属などをベルトの表面や層の間に取り付けてはならない。
- バックルはベルトの端に縫うかピンなどで取り付ける。
- レバーアクションベルトを使用することができる。
- 皮製のループをバックルのそばに縫うかピンなどで取り付ける。
- ベルトの外側に選手の氏名、国、クラブの名称等を記入することができる。
(b)寸法
- ベルトの幅は10㎝以内
- ベルトの厚さは13㎜以内
- バックルの内側の幅は11㎝以内
- バックルの外側の幅は13㎝以内
- ループの幅は5㎝以内
- ベルトの端とループの端までは25㎝以内
- ループは1本のみとする。
レバーアクションベルトの選び方
レバーアクションベルトをはじめて買う方のため、選ぶ際に注意するポイントも解説します。
選ぶ際のポイント
- バックルの種類
- ベルトの厚み
- 素材は革製
同じレバーアクションでもバックルに特徴がある
レバーアクションベルトのバックルは似たものが多いですが、中にはSBDやZawickのように、変わった構造をしたタイプもあります。
ノーマル・レバーアクション
ノーマルレバーアクションタイプは、フックをひっかける箇所がひとつのため、基本的にベルトの微調節ができません。
サイズを変更する場合は、ドライバーなどでバックルを付け外しする必要があります。
SBD・独自構造のレバーアクション
SBDのレバーアクションベルトは、特許を取得した独自構造です。
ベルトにはフックをかける箇所が複数あり、バックルのフックがノーマルタイプとは逆側に付いています。そのため、普通のピン留めタイプ同様、締め付けの調節が自由に行えるのです。
Zawick・マルチバックル
Zawickのマルチバックルは、1.3cm刻みで多段階調節できる構造となっています。
ベルトの受け側に、波型の金属パーツがあり、そこにツメをひっかけてベルトを締めつけます。
波型金属パーツにかける位置で締め付けを調節可能です。ちなみに、マルチバックルは単体のオプションパーツで、サイズさえ合えば他メーカー・ブランドのレバーアクションベルトにも使用できます。
コスパ重視ならノーマルタイプバックルですが、フレキシブルな使い方をしたい方は、SBD・Zawickのバックルがおすすめです。
高重量を目指すならベルトの厚みを重視
ベルトの厚みは腹圧に直結するため、厚いベルト程、高重量トレーニングとの相性が良いベルトと言えます。
常人レベルのパワーリフティング用なら、10mm厚のベルトで十二分ですが、パワーリフティングの大会で上位入賞が目的なら、13mmの極厚タイプを購入してしまっても良いでしょう。
耐久性を取るならレバーアクションベルトの素材は革がおすすめ
ベルトの素材は本物の革以外にも、合皮など化学的に作られた素材が使われているものがあります。
メンテナンスなどの問題もあるため、どれが1番良いとは言えません。しかし、レバーアクションベルトは高額なトレーニングギアです。簡単買い替えできないので、耐久性のある天然革素材をおすすめします。
また、同じ革でも、原材料や加工方によって性質が変わってきます。それぞれのメリット・デメリットを考慮して選んでください。
カウハイド | 生後2年以上経過した出産経験のある牝牛を使った厚手の革。色が変化しやすいため、エイジングによる風合いを楽しめる。耐水性が低いため汗には弱い。 |
スエード | 皮の裏面をやすりなどで毛羽立てした薄手の革、豚・仔牛・山羊などが使用される。表面が摩耗に強く、牛革より軽くて通気性が良い。またマットな質感で高級感がある。 |
おすすめレバーアクションベルト8選
Zawick/レバーアクションベルト
Amazon参考価格:13,980円
Zawickは日本発のトレーニングギアブランド。ブランド名ではなく品質での勝負がモットーで、低価格ながら有名ブランドに迫るクオリティの製品が特徴。
Zawickのレバーアクションベルトは、Zawickの代名詞ともいわれる看板商品。
10mm厚100mm幅のスタンダードなベルトサイズだが、内側は面取りがされ曲面となっている。強く締め付けた際も身体に食い込まず、高重量のリフティングもストレスなく行える。シンプルさをモットーにしているため、外側から見えるところにはロゴや装飾が皆無。一見ノーブランドに見えるほど無駄がなく、実用性一本やりのデザイン。
また、オプションで13mm幅でベルトの締め付けを調節できるマルチバックルもある。
素材 | 革 |
厚み | 11mm |
サイズ | XS:60~80cm S:70~90cm M:80~100cm |
RDX/パワーベルト【IPL USPA認定】
Amazon参考価格:10,980円
RDXは、イギリス発の格闘技・フィットネスの総合ブランド。
プロも使用するクオリティに価格の安さが加わったコスパの高さが魅力です。
ベルトの厚みは10mmと、1番汎用性の高い厚さに調節されており、レバーアクションのバックルと共に腹圧を強力にサポートしてくれる。素材には柔らかく強度のあるカウハイドレザー、表面を毛羽立て加工してあるため肌触りが良いのもポイント。コバ部分は断面の質感が判りマットな仕上げになっており高級感がある。
デザインとしては、余計な装飾を排してロゴがバックルとベルトの背面に控えめに配置されている。カラーはシックで重厚感のあるブラックと、暖かみのあるブラウンの2種類。
素材 | 革 |
厚み | 10mm |
サイズ | S:71~81cm M:81~91cm L:91~101cm XL:101~111cm |
GORILLA SQUAD/レバーアクションベルト
Amazon参考価格:12,200円
GORILLA SQUADは日本のトレーニングギアブランドで、「高品質でコストパフォーマンスに優れ、誰もが使いやすいトレーニングギアを。」をモットーに、トレーニングギアを多数販売している。
革製のベルトは、95mm幅・11mm厚と分厚く腰回りを強固にサポートし、パワーリフティングへの適性が高い。レバーアクションのバックルはエッジが効いており、収まりもカッチリとしている。デザインはシンプル、艶消しグレーのバックルと、ベルト背面にはゴツ可愛いゴリラマークのロゴが刺繍されている。
素材 | 革 |
厚み | 11mm |
サイズ | XL:101~108cm 2XL:102~116cm 3XL:105~119cm |
AZLIV/レバーベルト LEX Standard
Amazon参考価格:12,200円
AZLIVは日本の静岡・浜松市に拠点を置くスポーツメーカー。リーズナブルで機能性に優れたトレーニングギアを多数発売していまる。
ベルトは10mm厚・100mm幅のスタンダードな寸法、使いやすさと腰の保護力のバランスが取れている。ベルト表面には耐久性の高い合皮(マイクロファイバーレザー)を使用。マイクロファイバーレザーは、本革に近い艶感のある質感。水を吸わない性質があり、他の革製ベルトのように汗を吸って臭くなることがない。
カラーはホワイトとブラックの2色、艶のあるベルトに光沢の高いロゴがプリント、重厚感のあるモダンなデザインにまとまっている。
素材 | マイクロファイバーレザー (合皮) |
厚み | 10mm |
サイズ | S:60~85cm M:70~95cm L:80~105cm |
VOLIX/レバーアクションベルト
Amazon参考価格:11,980円
VOLIXは日本発のトレーニングギアの専門ブランド。代表が現役のボディコンテストの競技者でもあるため、トレーニー視点の使いやすい製品が特長。
10mm厚のベルトとオーソドックスなレバーアクションのバックルで、高重量のパワーリフティングに十二分に対応できるスペック。ベルト素材は全て天然革を使用していながら、1万円前後と手ごろな価格。同価格帯には合皮製のパワーベルトもあるが、耐久性を考えるとVOLIXのレバーアクションベルトをすすめたい。
黒のスエード地に、光沢のある赤い糸でロゴが刺繍されており、力強いデザインとなっている。
素材 | マイクロファイバーレザー (合皮) |
厚み | 10mm |
サイズ | S:60~85cm M:70~95cm L:80~105cm |
SBD/パワーリフティングベルト
Amazon参考価格:-円
SBDはイギリスのパワーリフティング系のフィットネスブランド。ハイクオリティなトレーニングギアが特徴で、世界中のアスリートから支持されている。
13mmの極厚のベルトで、腰回りをガッチリとホールド。ベルトバックルは特許取得の独自構造となっており、ピン留めタイプと同じく、留める位置を選べる形状となっているため、コンディション・種目に合わせて調節が可能。値段も普通のレバーアクションベルトの2~4倍と高いが、使いやすさ・性能・耐久性と隙のない性能で、パワーリフター憧れの逸品。
また、ベルトは内側にのみ毛羽立てたスエード、滑りにくく肌触りも良い。外側はマットな艶感のあるレザーで高級感もある。
素材 | 革 |
厚み | 13mm |
サイズ | - |
BODYMAKER/パワーリフティングベルト
Amazon参考価格:7,990円
BODYMAKERは、格闘技とフィットネスをメインとした日本初のスポーツブランド。抜群の品ぞろえで、アパレル・トレーニングギア・パワーラック・サプリと幅広いラインナップ。また、有名スポーツ選手・格闘家とコラボした製品が多いのが特徴。
性能・サイズはベーシックだが、価格は9.000円を切り、天然革製のレバーアクションベルトの中では頭一つ抜けて安い。が、プリントロゴを縫い付けるデザインなのが若干チープでもったいない。
素材 | 革 |
厚み | 10mm |
サイズ | 71.5~94cm |
iROTEC/レバーバックルベルト
Amazon参考価格:9,900円
IROTECはスポーツメーカーのスーパースポーツカンパニーが運営する、日本のフィットネス総合ブランド。多機能でコスパの高い製品が多く、同社のダンベルやベンチを愛用しているユーザーが多い。知名度はトップクラス。
ベルトは本革製。10mm厚・100mm幅とオーソドックスなサイズ。奇をてらわず基本に忠実なスペックに、10,000円を切る価格で、コスパに優れている。デザインもベーシックなブラックカラー、バックルの色違いでシルバーとブラックの2種類がある。
素材 | 革 |
厚み | 10mm |
サイズ | S:62~82cm M:72~91cm L:78~98cm |
スクワッド・デッドリフトが好きな方には、レバーアクションベルトがおすすめです
以上、おすすめレバーアクションベルト(パワーベルト)を紹介させていただきました。
レバーアクションベルトは価格が普通のトレーニングベルトより高く、気軽に手を出すのがためらわれます。しかし、1度スクワッド・デッドリフトなど高重量のパワーリフティングに使用すれば、その性能・魅力にハマるほど高性能なトレーニングギアです。
BIG3などで重量を求めたい方は、1度レバーアクションベルトを試してみて下さい。
また、レバーアクションタイプ以外にもおすすめの、トレーニングベルト・パワーベルトは多数あります。興味のある方はこちらの、おすすめトレーニングベルト19選の記事もどうぞ。