トレーニングギア

懸垂(チンニング)とパワーグリップの相性が良い理由とは?使い方・メリットを解説

背中トレーニングのお供といえば、パワーグリップ。日本を代表するボディビルダー鈴木雅さんも「パワーグリップがなければ背中トレーニングをあきらめる」というほどです。

もちろん背中トレーニングを代表する種目である、懸垂(チンニング)をする際も使いたいトレーニングギアです。

しかし、パワーグリップが背中のトレーニングと相性が良い理由や、懸垂をするときの正しい装着方法は知っていますか?

道具は知識があってこそ使いこなせます。この記事では、懸垂におけるパワーグリップのメリットや、使い方などを解説します。少しでもパワーグリップに対する理解を深め、ワンランク上のトレーニングを目指してください!

なお、パワーグリップの使い方・選び方など詳しい情報はこちらの記事をどうぞ。

トレーニングギア・パワーグリップとは?



パワーグリップはトレーニングでバーを握った際、握力を補助し前腕の消耗を抑えてくれるトレーニングギアです。

ベロでバーを巻きこむことで、ウエイトの負荷を手首の法に分散し、自前の握力を消耗せずトレーニングができるため、高重量のデッドリフトやローイング系種目など、握力の消耗が激しい背中種目との相性が良いです。

また、手のひらの保護・手首の補強効果もあり、ダンベルトレーニングや、ベンチプレスなど上半身を鍛える種目に幅広く対応しています。

パワーグリップを使った懸垂(チンニング)

ここでは、パワーグリップを懸垂のトレーニングに使うメリットとセットの仕方を解説します。

パワーグリップを懸垂(チンニング)に使うメリット

パワーグリップを懸垂に使うメリットは以下の通りです。

メリット

  • 最後まで背中を追い込める
  • フォームが崩れにくい
  • 手のひらを保護できる
キンタ

ひとつずつ解説しますね。

背中を最後まで追い込める

懸垂(チンニング)は、両手でバーを握って全体重を支えるため、握力の消耗が激しい種目です。あまり握力が無い方、特に女性トレーニーなどは、本来鍛えたい背中の筋肉の前に握力が尽きてしまうことがあります。握力がボトルネックになって、背中をしっかり追い込めないのです。

パワーグリップを使えば、自前の握力がほとんど使われないため、懸垂(チンニング)の回数が伸び、最後まで背中を追い込めます

フォームが崩れにくい

また、パワーグリップはバーを握りこまない分、前腕がリラックスして余計な力が入らなくなります。背中の筋肉の動きに意識を集中できるため、フォームが崩れにくくなりトレーニングの効率も上がります

手のひらを保護できる

懸垂は全体重を両手で支えるため、手のひらへの負担が大きな種目です。バーのローレットが食い込み、手のひらが荒れてしまいます。

パワーグリップは、ベロの上からバーを握るため、手のひらに直接触れることがありません。トレーニンググローブのように手のひらを保護すすることも可能です。

懸垂(チンニング)でのパワーグリップの使い方

懸垂(チンニング)でパワーグリップを使うときのポイントは以下の通り。ポイントを覚えれば、パワーグリップを適当に使うより使いやすくなり、トレーニング効率も上がります。

ポイント

  • 手のひらのフィットさせる装着
  • 素早いセット
  • 握力を消耗しないグリップ
キンタ

使い方のポイントを流れにそって説明しますね。

手のひらの下側にフィットするように装着

パワーグリップの装着は、手首のクビれている箇所で固定せず、手のひらの下側で止まるように調節します。手首に固定しても、パワーグリップにかかる負荷で上にずれてしまうからです。

ベストな位置は手の形によって変わりますが、手首の甲側の骨に、ベルトがかかる位置を目安に調節してみてください。

親指でベロを支えながらバーにセット

パワーグリップをバーにセットするときは、親指でベロを支えながら行います

懸垂(チンニング)は両手を挙げた状態で行うため、パワーグリップのセットを反対側の手で補助することができません。このときベロの先端が外側向いたり、ゆれて定まらないと、指が届かず巻き付けるのが大変です。

親指でベロを内側に向けるように支えれば、ベロの先端に指が届いて素早くバーに巻き付けることができます。

各手指を使い巻きこんで締め上げる

手指を使い内側に巻き込むように、バーにパワーグリップのベロを巻き付けグリップします。

この時、親指の付け根側にバーを近づけるようベロを2~3回締め上げるのがポイントです。

パワーグリップの構造上ベロの先端だけでも効果はありますが、指先に負担がかかってしまいます。しっかりとベロを巻き込んでバーと手のひらを一体化させることで、握力の補助効果が高まるのです。

懸垂(チンニング)におすすめのパワーグリップ3選

キンタ

懸垂(チンニング)用におすすめのパワーグリップも紹介しますね。

P.L.College/パワーグリップ

Amazon参考価格:4,980円

パワーリフティング系のインフルエンサーウッシーが開発したデッドリフトなど背中のトレーニングに特化したパワーグリップ。高重量の負荷に前腕が耐えられるよう、グリップにこだわったデザインになっている。

表面は指がかかりやすいようゴムのような滑りづらい生地、バーが触れる裏側はローレットに食い込むようザラザラとしたヤスリのような粗い生地を採用。ふたつの異なる質感の生地でがっちりとバーベルを握りこみ離さない。

グリップ★★★★☆4.5
手のひらの保護★★★☆☆3.0
手首の保護★★★☆☆3.0
耐重量★★★★☆4.0
素材ハイプロンラバー, 耐摩耗性レザー

VOLIX/パワーグリップ

Amazon参考価格:2,980円

VOLIXはベストボディの競技者である大藤翔平氏が創設した、フィットネスギア専門ブランド。

VOLIXのパワーグリップは、3,000円前後とエントリーモデルの価格ながら引張強度が762kg。高重量のデッドリフトにも対応できるスペック。ノンスリップラーが使われているベロは、通常のパワーグリップより面積が広く、手のひらの保護とグリップを両立。リストのクッションパーツも広範囲をカバーし、手首のストレスを和らげるため、快適にチンニングが可能。

また、90日間の返品保証付き。サイズが合わない、思ったほどの効果じゃないなど、使用済みでユーザー都合による返品が可能。

グリップ★★★★☆4.5
手のひらの保護★★★☆☆3.0
手首の保護★★★☆☆3.0
耐重量★★★★☆4.0
素材ゴム

ゴリラスクワッド/ゴリラグリップスPRO

Amazon参考価格:5,380円

ゴリラスクワッドは品質・機能・コストパフォーマンを追求する、日本のトレーニングギア専門ブランド。

ゴリラグリップスPROは、バーのホールド力を高めるため、ベロを通常より長くデザインしたパワーグリップ。バーとベロの接触する面積を増やし、ローレット部分にしっかり食いこみ手のひらのと一体感を増すため、背中トレーニングとの相性が良い。

ベルト部分は手首の負担を減らせるストレートタイプ。マジックテープ部分も広めに取られているため、強力に粘着し高重量の負荷にも耐えることが可能。

グリップ★★★☆☆3.5
手のひらの保護★★★★☆4.0
手首の保護★★★★☆4.5
耐重量★★★☆☆3.5
素材高強度特殊ラバー、ネオプレン

懸垂(チンニング)にパワーグリップを使うデメリット

そこまで大きな問題点ではありませんが、懸垂(チンニング)にパワーグリップを使うデメリットもあります。

デメリット

  • 握力が鍛えられない
  • 高い位置にバーがあるとセットが難しい
  • 途中でパワーグリップが外れると危険
  • 手首や手の甲が内出血する場合がある

ウエイトの負荷を腕の方に逃がしている関係上、握力に負荷がかかる機会が減り前腕の発達が遅れてしまいます。カバーするため前腕種目のボリュームアップが必要です。手首や手の甲を通して前腕に負荷を逃しているため、パワーグリップが触れている箇所は内出血する場合もあります。

また、チンニングのバーは高い位置にあるためパワーグリップのセットが難しく、逆に外れれば落下の危険を伴うリスクもデメリットです。

パワーグリップのデメリットの詳細は、パワーグリップはいらない?デメリットを徹底解説の記事をどうぞ。

背中を効率的に鍛えるなら懸垂(チンニング)時にはパワーグリップがマスト

以上、懸垂(チンニング)時のパワーグリップのメリット・使い方に関して解説させていただきました。

懸垂のときパワーグリップがなくても、トレーニングは可能です。しかし、素手で行った場合、刺激を入れたい背中の筋肉の前に握力が尽きてしまい、トレーニングを中断してしまっている可能性があります。握力は前腕の小さな筋肉がつかさどる筋力なので、背中や胸など大きな筋出力には敵いません。

キンタ

懸垂で効率よく鍛えるためには、パワーグリップで握力を補助するのがおすすめですよ!

また、記事内で紹介したもの以外にもパワーグリップはたくさんあります。興味のある方はおすすめパワーグリップ24選の記事もどうぞ。

  • この記事を書いた人

キンタ

元転勤族のサラリーマン。しょっちゅう部屋がかわるので、その度に新しくホームジムを構築し、スポーツクラブも10店舗以上渡り歩く。現在は今までの経験を元に、自慢のマイトレーニングルームからフィットネス情報を発信。モットーは「健康的にデカク!」

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